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日本実業出版社
グループ:Book
ランキング:4378
価格:¥ 2,940
ポイント:29 pt
発売日:2008-11-13
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カスタマーレビュー ![]()
とても価値のあるデータと内容
(2008-12-09)
以前、ゴールドマンサックスの著名為替ディーラーの話を聞いた折りに、「年中、移動平均線だけを触っている若いディーラーがいて困っている」という話を聞いたことがある。困っているといっても、その若手ディーラーがダメだということではなく、自分のポジションではすごく儲けるのだけれど、顧客からの注文をまったくさばけないので困る、という笑い話であったが、プロの世界では思いのほかシンプルな手法が実戦において活用されているというのは事実のようだ。本書においても、あまたの分析手法を検証した結果として、とてもシンプルな手法が取り上げられているのだが、5分足など日中足に基づいたシステムトレードのルールが、きちんとしたデータの裏付けとともに示されているというだけでも貴重なものといえる。難点をいえば、著者も書いているように、寄り引けでないがゆえのスリッページにどう対応するかということ。その意味では、完全にメカニカルな発注を行なうのはむずかしいと思われるので、「デイトレの羅針盤」として、方向性やトレンドの判断に裁量的に活用するというのが、より有効だろう。なお、今後、CFD取引の普及により、海外の株価指数などを24時間売買できるようになるなど、トレードの対象や時間の制約がなくなってくるにつれ、この本にあるノウハウ、考え方が活用できる機会は増えてくると思う。結論としては、2800円という価格で300ページを超える本だが、それに見合うだけの価値のある一冊といえる。
真っ当な内容
(2008-11-17)
個人的に今井雅人氏はあまり好きではないのだが、システムトレードの本というので興味を持って読んでみた。
理論編はやや詰め込み過ぎのきらいはあるものの、論旨は一貫しており読みやすい。トレーダーでなく学者が一般向けに書いた入門書といった趣で、システムトレードに対してよく言われる疑問点に正面から答え、また初学者や中級者が陥りがちな「罠」について親切に解説されている。
実践編では、成績の良いルールを選別した後、さらに「どう改良すればさらに良くなるか」といったアプローチが斬新で興味深い。ロジックの美しさにこだわらず、敢えて泥臭いルールを加味して成績を追求してゆくあたり、このセクションは現役トレーダーの手になるものと推測される。具体的な分析プログラムとその適用過程の提示が一切ないのが残念だが、ページ数との兼ね合いで割り切ったということか。FX、個別株、ガソリン先物と幅広く取り上げられているものの、(おそらくは専門分野である)225先物に比べると駆け足の印象は否めない。それでも銘柄毎の特徴はきちんと押さえられており、これからシステム作りに取り組む人には大いに参考になると思われる。
本書を読めば明日から儲かる、という類の本ではないのでその手を求める人には向かないが、これから真面目にシステムトレードと向き合おうとする個人投資家や新人ディーラーにはうってつけの教科書となりそうだ。荒削りだが類書に比べ真っ当な内容と言え、続編への期待を込めて★5つとした。
初中級者向けの良書
(2008-11-15)
今井雅人さんの名前が前面に出ていますが、実際は平野正成さんという方を中心にして書かれたようです。しかし、本書は巷にあふれる名前貸しのような本とは違い、とても良い本です。
システムトレードの基本的考え方から骨太に説明して、実際のシステム構築まで網羅しています。冗長にさえ感じてしまう基本概念の説明ですが、好感がもてます。筆者のまえがきにもありますが、その自負のほどが伝わってきます。読んでいて感じる疑問をすぐに問題提起して話を進めていくことも多く、単なるノウハウの紹介ではなく思考過程が論理的に浮き上がってくるので読みやすいです。
ただ、後半はその良さが半減、紙面の関係上か、基本ルール構築後のフィルターによる改良の思考過程が省略されていること(もちろん最適解や大まかな考え方は紹介されていますが)や日経225先物デイトレード以外はなんとなく走って説明されている感が否めない点などは少し残念に感じました。前半部分のいきおいで重複を覚悟して最後まで書きあげてあったら、もっと良かったと思います。
とにもかくにも、この内容で2800円はお買い得だと思います。

