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青土社
グループ:Book
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価格:¥ 2,730
ポイント:27 pt
発売日:2007-03
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カスタマーレビュー ![]()
期待ハズレ
(2007-07-15)
本書のテーマである『言語の起源』は、『直立二足歩行の起源』と並ぶほど大変魅力的な問題である。しかし、本書が説得力と客観性をもって何かしら意味のある主張を為しているかと言えば、残念ながらそれはない。
言語獲得に必要な能力やコミュニケーション・ツールについて専門用語を使って分類することに多くの頁を費やしているが、それらの分類されあるいは定義付けされた概念に、結論を導く上での必要性は感じられなかった。むしろ、結論に至る論拠や合理的な説明は質・量ともに極めて乏しく、”成果”に当たるものは読み取れない。
バランスよくまとめられた言語進化の本
(2007-06-17)
最新の知見も含め、言語進化の話題が網羅的にまとめられている本です。著者は”産出”ではなく”了解”の能力が言語進化の原動力であるとの立場で、言語学、人類学、考古学、霊長類学、進化生物学、手話研究、モデル研究などの知見を整理していく。生成文法の言語観ではdescrete infinityという言語の産出能力を重視するので、その点はハウザー、チョムスキー、フィッチとは違い、どちらかというと著者の主張はトマセロに近い。音声学習の側面が軽視されていたり、著者の専門でない部分は理解が浅い感じがするので、すべての記述を鵜呑みにするのは禁物です。しかし、これだけの知見をバランスよくまとめた点はすばらしい。エーチソンの「ことば始まりと進化の謎を解く」から比べると、言語進化の研究が確実に進歩していることがうかがえる。(英語版のレビューから転載)
さあ、もっと歌い話そう
(2007-06-07)
人類学者で言語学者の著者バーリングよる、言語の進化論。我々が当たり前のように使っている言語は、なんのために、どのようにして、この短期間にこれだけ複雑な形になり得たのか?という問いに対して、説得力のある推論で応じる。
話し手が先が受け手が先か? 赤ん坊が言葉を喋る前から、かなり多くの概念を「わかっている」こと、成人してから手話を覚えた聾唖者が、以前の記憶も説明できるという事実、初期の共同体において、他の個体がやろうとしていることを読み取って行動できた個体が有利だっただろう、という推論などから、著者は言語は「了解」が先立つとする。
コミュニケーションの原点は、伝える側の意思よりも、読み取る側の能力にある、と読み替えることもできるだろう。
そして言語の発生について、動物的な呼び声の系統(ジェスチャー・コール)は今も併存するとして、ある種の音楽――原初の歌と言いたい――だったのではないか、という説を挙げている。同様に学習と共有を必要とする例として、鳥の鳴き声、一部のクジラ類のコミュニケーションを例示する。
また「心(mind:日本語でいう心とはちょっとニュアンスが違う)」が言語獲得のために用意されたプリセットの機能、という見方は、精神の起源を考える上でも示唆深い。
上手にコミュニケーションできた個体が生き延びてきた適応の結果なのだから、コミュニケーション不全でバランスを崩すのも道理。人類はもともとおしゃべりすることで繁栄してきた種なのだ。

