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―香り立つ王朝文化の深層を探り、時代の感性とともにその実体を追い求める― 『源氏物語』や『枕草子』など、すぐれた平安文学を透かして見えてくる独特の「王朝文化」。日本独自の様々な文化を育んだ、その熟成の様子は、文学のみならず、当時の「暮らしの文化」の実体を知るのに欠かせないものですが、中でも「香り文化」は最も捉え難く、伝え難いものです。本書では、その実体に少しでも近付こうと、その時代の香りに関する感性を掴むとともに、どのような原料がどのように計量され、各家の伝統を作り上げて行ったかを、可能な限り追い求めました。 日本香料協会の機関誌に10数年にわたり連載された探索の結果をふくめ、さらに研究を重ねた結実として、今ここにまとめられました。香道成立以前の薫香の実体とともに、当時の生活や人間史としての一面も掘り起こされ興味深い一書となりました。香りの研究者はもちろん、一般の方にも大きな指標となることでしょう。 『源氏の薫り』『王朝文学のたのしみ』など、古典に詳しい著者ならではの薫香の種々相を的確に捉えた永年の労作、遂に完成!