ネットショップを始めようと思ったとき、「無料サービスだと物足りないけど、高額カートには手が出ない」という悩みにぶつかる人は多いはずです。
そんなときの選択肢になるのが、国産老舗ECカートのカラーミーショップ
と【おちゃのこネット】
です。どちらも2000年代前半からサービスを提供しており、20年以上の運営実績があります。
この記事は、カラーミーショップを15年使ってネットショップを運営し、minne・Creema・Amazon・Yahoo!ショッピングも10年以上併用してきた立場から書いています。両サービスの料金・機能・実務面を、公式情報と実体験をもとに比較していきます。
両サービスの運営元と実績を整理します。
| 項目 | カラーミーショップ | おちゃのこネット |
|---|---|---|
| 運営会社 | GMOペパボ株式会社 | おちゃのこネット株式会社 |
| サービス開始 | 2005年 | 2004年 |
| 累計店舗数 | 約50,000店(2025年時点) | 延べ10万店以上 |
カラーミーショップは2025年でサービス開始20周年。おちゃのこネットは2004年スタートで、業界の中でも特に古参にあたります。どちらも20年以上の運営実績があり、サーバーの安定性やトラブル対応のノウハウは新興のクラウドカートとは異なる蓄積があります。
両サービスの料金プランを並べます。
| 項目 | カラーミーショップ | おちゃのこネット |
|---|---|---|
| 初期費用 | フリー:0円 レギュラー/ラージ:3,300円 プレミアム:22,000円 |
全プラン0円 |
| 月額費用 | フリー:0円 レギュラー:4,950円 ラージ:9,595円 プレミアム:35,640円? |
スタートアップ:0円 ベーシック:年契約3,960円/月契約4,400円 アドバンスド:年契約13,200円/月契約13,860円 |
| 決済手数料(クレジットカード) | フリー:6.6%+30円(税抜) レギュラー:3.4%? ラージ:3.19%? プレミアム:2.99%? |
スタートアップ:6.6%(税抜) ベーシック/アドバンスド:3.5%? |
| 販売手数料 | 全プラン0円 | 全プラン0円 |
| 商品登録数 | 全プラン無制限 | スタートアップ:100点 ベーシック:5,000点(有料オプションで30,000点まで追加可) アドバンスド:50,000点 |
| サポート | メール+電話 | メールのみ |
※価格は税込(一部税抜表記あり)/2026年5月時点の公式情報
差が出るポイントは、商品登録数の上限とサポート体制です。
おちゃのこネットは商品数に上限があり、スタートアッププランは100点、ベーシックでも5,000点までです。ベーシックは有料オプション(月1,320円?6,600円)で最大30,000点まで追加できます。カラーミーショップは全プラン無制限なので、商品数を増やす予定があるショップなら制限を気にせず運営できます。
サポートはカラーミーショップが電話対応あり(レギュラー以上)、おちゃのこネットはメールのみです。
無料プランの決済手数料はどちらも6.6%台と同水準。有料プランに移行すると、カラーミーショップは3.4%?、おちゃのこネットは3.5%?とほぼ同じ水準です。月額費用の差(レギュラー4,950円 vs ベーシック年契約3,960円)が約1,000円なので、年間で1.2万円ほどおちゃのこネットの方が安く運営できます。
| 機能 | カラーミーショップ | おちゃのこネット |
|---|---|---|
| HTML編集 | 全プラン◯ | 有料プランのみ |
| 独自ドメイン | 全プラン◯ | 有料プランのみ |
| 常時SSL | 全プラン◯ ※フリーで独自ドメイン使用時は月1,100円 |
全プラン◯ |
| デザインテンプレート | 無料約35種+有料 | レスポンシブ+HTML5テンプレート |
| SEO対策 | ◯ | ◯ |
| 多言語対応 | 有料オプション | 有料プランのみ |
| 店舗レジ連携(スマレジ/Square) | ◯ | × |
| 購入個数制限 | 有料プランのみ | ◯ |
| クーポン発行 | ◯ | ◯ |
| 商品レビュー | ◯ | 有料プランのみ |
| メールマガジン | ◯ | ◯(プラン別配信数制限あり) |
| 予約販売 | ◯ | × |
| 定期販売 | 有料プランのみ(カラーミーリピート連携) | 有料プランのみ(おちゃのこ定期購入決済の申込必須) |
| オーダーメイド販売 | ◯ | 有料プランのみ |
| ダウンロード販売 | ◯ | ◯ |
| 商品CSV一括登録 | ◯ | 有料プランのみ |
| 納品書・請求書発行 | ◯ | おちゃのこオフィス(月660円)契約が必要 |
| カート離脱フォロー | 有料アプリ | アドバンスドは標準/他は有料オプション |
| Amazon Pay | ◯(3.9%) | 有料オプション(スタートアップ不可) |
| WordPress連携 | ◯ | × |
| Instagramショッピング連携 | 月550円 | × |
機能面で目につく違いがいくつかあります。
カラーミーショップは、予約販売、店舗レジ連携(スマレジ・Square)、WordPress連携、Instagramショッピング連携など、外部サービスとの連携機能が豊富です。350以上の機能とアプリストアによる拡張で、運営方針に合わせて機能を追加できます。
おちゃのこネットは機能をシンプルに絞っています。納品書・請求書の発行には月額660円の「おちゃのこオフィス」契約が必要なのは、特にBtoB取引や法人顧客が多いショップでは押さえておきたいポイントです。一方で、購入個数制限やカート離脱フォロー(アドバンスド標準)など、おちゃのこ側に標準搭載されている機能もあります。
おちゃのこネットの「納品書・請求書発行が別オプション」という点について、もう少し補足します。
ECで納品書を商品に同梱することは法律上の義務ではありません。Amazonは2022年頃から原則として納品書を同梱しない方針に切り替えており、注文履歴はマイページから確認する形になっています。BtoC中心のショップであれば、納品書同梱を省略する運用も増えています。
ただし以下のケースでは納品書・請求書の発行が必要になります。
minneやCreemaから移行してきたハンドメイド作家のように、個人客中心で運営する場合は納品書なしでも問題ない運用が多いです。一方、法人取引が混ざるショップでは、おちゃのこネットを選ぶ場合は最初から「おちゃのこオフィス」(月660円)の契約を見込んでおく必要があります。
ベーシックプラン年契約(月3,960円)+おちゃのこオフィス(月660円)=月4,620円となり、カラーミーショップのレギュラープラン(月4,950円)との差は約330円まで縮まります。
カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が運営する国内累計約50,000店舗が利用するECカートです。
15年運営していて、サポートを使った経験から書きます。
カラーミーショップのサポートは、まずメールで問い合わせると折り返しメールで回答が来ます。メールでやり取りしても解決しない場合や、口頭で説明した方が早い内容については、電話での問い合わせも可能です。文章で説明しづらい操作の質問や、急ぎで解決したい問題のときに電話が使えるのは助かるポイントです。
メール対応のみのサービスと比べると、選択肢があるという安心感が違います。特にネットショップ運営に慣れていない時期は、文章で質問を組み立てること自体が負担になることがあるので、電話で直接話せる窓口があることの価値は大きいです。
カラーミーショップを運営しているGMOペパボは、ネットショップ作成以外にも複数のサービスを展開しています。
また、同じGMOグループにはコエテコカレッジ(オンライン講座販売サービス)もあります。
ネットショップを運営していると、ハンドメイド作品も売りたい、コーポレートサイトも作りたい、オンライン講座を開きたい、といったように事業の幅が広がっていくことがあります。そのときに、別々の会社のサービスを組み合わせると、サービス間をまたぐ運用の質問は基本的に各社のサポートでは答えてもらえません。「他社のことは分かりかねます」で終わるパターンが多いです。
同じグループ内のサービスを併用していると、サービス間の連携運用についてサポートに相談したときに、グループ内で確認を取ってもらえることがあります。例えば「コエテコカレッジで販売する講座の決済を別サービス側で処理してもいいか」といった複数サービスをまたぐ運用の質問にも、対応してもらいやすくなります。これは実際にサポートを使ってみないと分からない部分です。
事業を広げる可能性があるなら、同じグループ内で展開しているサービスが多い方が、後から運用相談がしやすくなります。
おちゃのこネットは、おちゃのこネット株式会社が運営する、延べ10万店以上が利用してきたECカートです。
おちゃのこネット株式会社は、ネットショップ作成のおちゃのこネットに加えて、ホームページ作成サービスの【おちゃのこさいさい】
を展開しています。ネットショップとコーポレートサイトを同じ会社内のサービスでまとめたい場合の選択肢になります。
GMOペパボに比べると展開しているサービス数は少ないですが、ネットショップとホームページ作成という、ショップ運営者が必要としやすい組み合わせを揃えています。
minne・Creema・Amazon・Yahoo!ショッピングといったモールでの販売から、独自のネットショップに移行する、または併用するというパターンも増えています。
モール側の手数料は決して安くありません。minneとCreemaは販売手数料が10?11%程度、Amazonは出品プランやカテゴリーによりますが基本料金+販売手数料が発生します。Yahoo!ショッピングは長年「出店料・売上ロイヤリティ無料」をうたってきましたが、2026年9月から月額1万円(税抜)のシステム利用料と売上ロイヤリティ2.5%が新たに導入されます。さらに従来からのポイント原資負担(1%?)とキャンペーン原資負担(1.5%)が必須なので、実質的な負担はかなり大きくなります。
そこで自社カートを持つメリットは以下の通りです。
カートの選び方としては、
ハンドメイド作家でminneやCreemaから移行する場合:商品数が数百点程度に収まることが多いので、おちゃのこネットのベーシック(5,000点)で十分カバーできます。月額費用を抑えたいならおちゃのこネットが候補。一方で、Instagramからの集客を強化したい場合は、Instagramショッピング連携(月550円)が使えるカラーミーショップが候補になります。
Amazon・Yahoo!ショッピングを併用していて自社カートも持ちたい場合:商品数が多くなりがちで、CSV一括登録や在庫管理の柔軟性が必要になります。商品登録無制限で機能が豊富なカラーミーショップの方が運用しやすくなります。Yahoo!ショッピング有料化のタイミングは、自社カートへの比重を高める検討の機会にもなります。
ハンドメイドマーケットへの出店も視野に入れるなら:GMOペパボがminne
を運営しているので、自社カートをカラーミーショップにしてminneにも出店する、という運用は同じ会社内で完結します。
| こんな人には | おすすめ |
|---|---|
| とにかく月額を抑えて長く続けたい | おちゃのこネット |
| 商品数が多い/今後増やしたい | カラーミーショップ |
| 実店舗と在庫を連動させたい | カラーミーショップ |
| 電話で相談できる体制が欲しい | カラーミーショップ |
| BtoBや法人取引で請求書を出したい | カラーミーショップ(おちゃのこは別途月660円必要) |
| 管理画面のシンプルさを優先したい | おちゃのこネット |
| WordPressやInstagramと連携したい | カラーミーショップ |
| サブスク・定期購入をメインにしたい | どちらも有料プランで対応可能 |
| ハンドメイドマーケットとの併用も視野に | カラーミーショップ(同じGMOペパボのminneと併用) |
| ネットショップ+コーポレートサイトをまとめたい | おちゃのこネット(おちゃのこさいさい)もしくはカラーミーショップ(グーペ) |
カラーミーショップとおちゃのこネットは、どちらも20年以上の運営実績がある国産ECカートサービスです。
ショップの規模、運営方針、将来的に広げたい事業の方向性によって、合うサービスが変わります。両方ともフリープランが用意されているので、実際に管理画面を触って比較してから判断するのが確実です。
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